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サイト運営 よもやま話

ブランド構築

こんな方は是非ご相談ください

  • 商品・サービスの強みをうまく言語化できていない
  • 競合との違いを伝えきれず、価格や条件で比較されやすい
  • 会社やブランドの方向性を整理したい
  • 新商品・新サービスの立ち上げにあたり、ブランドの軸を作りたい
  • ロゴやデザインを作る前に、コンセプトやターゲットを整理したい
  • サイト、広告、営業資料、SNSなどで伝えていることに一貫性がない
  • 社内メンバーや外部パートナーと、ブランドの認識を揃えたい
  • “なんとなく良さそう”ではなく、根拠のあるブランド設計を行いたい

ヘノブが考えるブランド構築のポイント

ブランド構築は、ロゴやデザインを整えることだけではありません。

大切なのは、
誰に届けるのか。
どんな価値を届けるのか。
競合と何が違うのか。
お客様に、どんな存在として覚えてもらいたいのか。

これらを整理し、商品・サービスが選ばれる理由を明確にすることです。

ヘノブファクトリーでは、ブランド構築を「見た目づくり」ではなく、
“いいもの”が必要としている人にちゃんと届くための土台づくりとして考えています。

市場、顧客、競合、自社の強みを整理しながら、
ブランドの軸となる言葉、訴求、見せ方、届け方、顧客体験まで一緒に設計します。

こんな目線で考えられていますか?

  • 自社の商品・サービスは、誰に一番価値を感じてもらえますか?
  • 競合と比較されたとき、どんな違いで選ばれますか?
  • お客様は、どんな不満・不安・期待を持っていますか?
  • 機能的な強みだけでなく、情緒的な価値まで整理できていますか?
  • ブランドとして、どんな言葉で想起されたいですか?
  • サイト、広告、営業資料、パッケージ、接客などで、一貫したブランド体験を作れていますか?
  • 売上や問い合わせなど、ブランド構築の先にある目標は明確ですか?

そんな目線で考えられていなかった!という方でも大丈夫です。
ヘノブファクトリーでは、現状の整理から、ブランドの軸づくり、具体的な施策への落とし込みまで伴走します。

ブランド構築の進め方

ヒアリング

まずは、商品・サービス、事業の背景、現在の課題、これから目指したい方向性をヒアリングします。

  • どんな商品・サービスを届けたいか
  • どんなお客様に選ばれたいか
  • これまで選ばれてきた理由は何か
  • 競合として意識している企業・商品は何か
  • 現在の見せ方・伝え方にどんな課題を感じているか
  • 今後、ブランドとしてどんな状態を目指したいかど

見た目や言葉を整える前に、まずは事業として大切にしたいことを整理します。

環境分析・市場機会の整理

世の中の流れ、市場の変化、顧客ニーズ、競合状況、自社の強みを整理します。

  • PEST分析による外部環境の整理
  • 顧客ニーズ・不満の整理
  • 直接競合・間接競合の洗い出し
  • 自社の強み・弱みの整理
  • 市場機会の発見

「どこに勝ち筋があるのか」「どんな価値なら選ばれる可能性があるのか」を見つけていきます。

市場細分化・ターゲット設計

市場を細かく分け、どの層に価値を届けるべきかを整理します。

  • 基本セグメントの整理
  • 商材・サービス固有のセグメント整理
  • 狙うべき見込み客の選定
  • ペルソナ設計
  • 顧客の価値観・ライフスタイル整理
  • 連想マップによるキーワード抽出

「誰にでも届ける」ではなく、もっとも価値を感じてもらえる相手を明確にします。

独自性・ポジショニング設計

顧客の心の中で、どんな立ち位置を取るべきかを設計します。

  • 機能的価値の整理
  • 情緒的価値の整理
  • 競合との違いの明確化
  • ポジショニングマップ作成
  • 選ばれる理由の整理

価格やスペックだけで比較されないように、ブランドとしての独自性を見つけます。

ブランド・アイデンティティ設計

ポジショニングによって見えてきた独自性を、ブランドの軸となる言葉に落とし込みます。

  • ブランドとして想起されたい言葉の整理
  • ブランド・アイデンティティの設計
  • コンセプト整理
  • 訴求軸の整理
  • 社内外で共有できるブランドの言語化

キャッチコピーのように奇をてらうのではなく、顧客にも社内にも伝わる、ブレない旗印を作ります。

具体化・施策設計

ブランドの軸を、商品・サービス、価格、届け方、コミュニケーションへ落とし込みます。

  • 4Cによる顧客視点の整理
  • 4Pによる企業視点の整理
  • 商品・サービスの見せ方設計
  • 価格・提供方法の整理
  • 販売チャネル・導線の整理
  • サイト、広告、SNS、営業資料などへの展開設計

ブランドの言葉を作って終わりにせず、実際の施策に反映できる形へ具体化します。

ブランド要素・ブランド体験の設計

お客様がブランドを思い出すきっかけや、接点ごとの体験を設計します。

  • ブランド名
  • ロゴ・マーク
  • キャラクター
  • パッケージ・空間デザイン
  • タグライン
  • ドメイン
  • WEBサイト
  • LP
  • 広告
  • 営業資料
  • 接客・問い合わせ対応
  • 購入前後のコミュニケーション

ブランドを「言葉」だけで終わらせず、お客様との接点の中で一貫して伝わる状態を目指します。

目標設定・改善

ブランド構築の目的に合わせて、売上、問い合わせ、認知、指名検索、利用客数などの目標を整理します。

  • 目標の優先順位づけ
  • 数値目標の設定
  • 達成期日の設定
  • 具体的な行動計画の設計
  • 実施後の振り返り・改善

ブランド構築を抽象的な取り組みで終わらせず、事業成果につながる状態を目指します。

こんなことを対応いたします

ブランド構築をご依頼いただきますと、以下の対応が可能です。
すべてまとめてご依頼いただくことも、一部だけご相談いただくことも可能です。
現在の状況、ご予算、目指す成果に応じて、必要な対応をご提案します。

  • ヒアリング
  • 現状整理
  • 市場分析
  • PEST分析
  • 3C分析
  • 競合分析
  • 顧客ニーズ・不満の整理
  • 市場機会の発見
  • セグメンテーション
  • ターゲティング
  • ペルソナ設計
  • 連想マップ作成
  • ポジショニング設計
  • 機能的価値・情緒的価値の整理
  • ブランド・アイデンティティ設計
  • コンセプト設計
  • 訴求軸の整理
  • 4C・4P整理
  • ブランド要素の設計
  • ブランド体験の設計
  • WEBサイト・ECサイトへの展開設計
  • LP・広告・SNS・営業資料への展開設計
  • 目標設定
  • 施策計画
  • 実行・改善の伴走

取り組みイメージ

本来は一社ごとにオリジナルで設計しておりますので、「必ずこの形」というフォーマットはございません。
ここでは、どのような取り組みをするのかをイメージしていただくために、ブランド構築で行う内容の一部をご紹介します。

ブランド構築の8STEP

ヘノブファクトリーでは、感覚だけでブランドを作るのではなく、段階的に整理しながらブランドの軸を設計します。

  1. 環境分析による市場機会の発見
  2. 市場細分化
  3. 見込み客の選定
  4. 独自性の発見
  5. ブランド・アイデンティティ設計
  6. 4C・4Pによる具体化
  7. ブランド要素・ブランド体験の設計
  8. 目標設定

市場・顧客・競合・自社の強みを整理したうえで、ブランドとしてどんな立ち位置を取るべきか、どんな言葉で伝えるべきか、どんな体験を設計すべきかを考えていきます。

ポジショニング設計

競合と比較されたときに、どんな違いで選ばれるべきかを整理します。

機能的価値だけでなく、商品・サービスを使うことで得られる安心感、楽しさ、誇らしさ、信頼感などの情緒的価値も含めて整理します。

ブランド体験の設計

ブランドは、ロゴやキャッチコピーだけで作られるものではありません。

WEBサイトを見る。
問い合わせる。
資料を見る。
商品を購入する。
サービスを使う。
アフターフォローを受ける。

こうした一つひとつの接点で、同じブランドらしさが伝わるように、接点ごとの体験を設計します。

ヘノブのブランド構築の特徴

感覚ではなく、分析からブランドを設計します

ブランド構築というと、かっこいいロゴや印象的なコピーを作ることだと思われがちです。

もちろん、見た目や言葉も大切です。
でも、それだけでは「なぜ選ばれるのか」は作れません。

ヘノブファクトリーでは、市場、顧客、競合、自社の強みを整理し、どこに市場機会があるのか、どんな顧客に価値を感じてもらえるのか、どんな違いで選ばれるべきなのかを分析します。

そのうえで、ブランドの軸となる言葉や見せ方を設計します。

顧客視点と企業視点の両方から考えます

ブランドは、企業が言いたいことだけで作るものではありません。

お客様にとって、どんな価値があるのか。
どんな不安や負担を減らせるのか。
どんな場面で選びやすくなるのか。
どんなコミュニケーションなら届きやすいのか。

ヘノブファクトリーでは、顧客視点の4Cと、企業視点の4Pを行き来しながら、ブランドを具体的な商品設計・販売導線・コミュニケーションに落とし込みます。

「言いたいこと」ではなく、「届くこと」を大切にしたブランド設計を行います。


WEB・EC・営業活動まで展開できるブランドにします

ブランドの軸を作っても、実際のWEBサイト、ECサイト、広告、SNS、営業資料、接客に反映されなければ意味がありません。

ヘノブファクトリーでは、ブランド構築だけで終わらず、その後のWEB戦略やEC運営、コンテンツ設計、広告、営業導線まで見据えて設計します。

ブランドの言葉が、サイトの見出しになり、商品ページの訴求になり、広告の切り口になり、営業資料の説明になり、社内メンバーの判断基準になる。

そんなふうに、事業の中で使えるブランドづくりを支援します。

ブランド構築は、見た目を整えるだけの取り組みではありません。

自社の商品・サービスが、誰に、どんな価値として届くべきなのか。
競合と比較されたとき、どんな理由で選ばれるべきなのか。
その価値を、どんな言葉・見せ方・体験で伝えていくのか。

ヘノブファクトリーは、お客様の“いいもの”が必要としている人にちゃんと届くよう、ブランドの土台づくりから、WEB・EC・営業活動への展開まで、まじめに、トコトン伴走します。

SEO・AIO・LLMO

こんな方は是非ご相談ください

  • SEO対策をしているが、今後のAI検索への対応に不安がある
  • ChatGPTやGeminiなどのAI回答で、自社名やサービス名が出てこない
  • 検索結果では見られていても、問い合わせや購入につながっていない
  • 自社の商品・サービスの強みが、検索やAI上で正しく伝わっていない
  • 比較記事・FAQ・導入事例・サービスページなど、どんな情報を整えるべきかわからない
  • SEO、AIO、LLMO、構造化データなどをまとめて相談したい
  • 検索エンジンだけでなく、生成AI時代の比較検討にも備えたい

ヘノブが考えるSEO・AIO・LLMO対策のポイント

SEO・AIO・LLMO対策は、単に記事を増やしたり、キーワードを入れたりするだけの施策ではありません。

これからのユーザーは、Googleで検索するだけでなく、ChatGPTやGeminiなどのAIに質問しながら、商品・サービスを比較検討するようになっていきます。

そのため、これからのWEBサイトには、

  • 検索エンジンに見つけてもらうこと
  • AIに内容を正しく理解してもらうこと
  • 比較検討の中で、自社の強みが伝わること
  • 信頼できる情報源として認識されること

が必要になります。

ヘノブファクトリーでは、SEO・AIO・LLMOを別々の施策として考えるのではなく、
「必要としている人に、必要な情報がちゃんと届くための情報設計」として捉えています。

検索順位だけを追うのではなく、
検索結果・AI回答・比較検討・問い合わせまでを見据えて、サイト内外の情報を整えていきます。

こんな目線で考えられていますか?

  • 自社の商品・サービスは、どんな検索語句やAI質問で比較される可能性がありますか?
  • AIに回答されたとき、競合ではなく自社が候補に入るための情報は足りていますか?
  • サービス内容、料金、実績、対応範囲、選ばれる理由は、サイト内で整理されていますか?
  • FAQや比較情報など、AIが引用しやすい形で情報を用意できていますか?
  • 構造化データや内部リンクなど、検索エンジン・AIが理解しやすい設計になっていますか?
  • 自社サイト以外での言及や実績掲載など、外部評価を強化できていますか?
  • SEO記事を作るだけで終わらず、問い合わせ・購入につながる導線まで設計できていますか?

そんな目線で考えられていなかった!という方でも大丈夫です。
ヘノブファクトリーでは、検索にもAIにも見つけてもらい、成果につながる情報設計をご提案します。

SEO・AIO・LLMO対策の進め方

ヒアリング

まずは、事業内容や商品・サービスの強み、現在の集客状況、今後獲得したい顧客層をヒアリングします。

  • どの商品・サービスを伸ばしたいか
  • どんなターゲットに届けたいか
  • 現在どのような検索流入・問い合わせがあるか
  • 競合として意識している企業・サービスはどこか
  • AI回答や検索結果で、どのように見られたいか

検索順位だけでなく、事業としてどんな成果につなげたいのかを整理します。

分析

現在のサイトや検索状況、AI回答上での露出状況を確認します。

  • 既存サイトのコンテンツ分析
  • 検索キーワード・検索意図の分析
  • 競合サイト・比較記事の分析
  • ChatGPT・GeminiなどでのAI回答調査
  • サービス情報・FAQ・実績情報の不足確認
  • 構造化データ・内部リンク・サイト構造の確認

SEO上の課題だけでなく、AIに理解・引用されやすい情報が整っているかも確認します。

戦略設計

分析結果をもとに、SEO・AIO・LLMOの対策方針を設計します。

  • 狙う検索キーワード・AI質問の整理
  • AI上で認識されたいポジションの定義
  • 比較検討で伝えるべき強みの整理
  • 既存ページの改善方針
  • 新規コンテンツの優先順位
  • FAQ・比較情報・実績情報の設計
  • 構造化データや内部リンクの改善方針

「どの領域で見つけてもらい、どんな理由で選ばれるのか」を明確にします。

戦術(施策)設計

戦略をもとに、具体的な施策へ落とし込みます。

  • サービスページ改善
  • SEO記事・比較記事の企画
  • FAQ整備
  • 導入事例・実績ページの整備
  • 構造化データ設計
  • 内部リンク改善
  • AIに引用されやすいコンテンツ設計
  • 外部評価・ブランド言及強化の方針整理

検索エンジンにもAIにも理解されやすく、ユーザーにとってもわかりやすい情報構造を設計します。

施策実行

必要に応じて、ページ改善・記事制作・構造化データ実装などを行います。

  • 既存ページのリライト
  • 新規記事・FAQ・比較コンテンツ制作
  • サービス情報の整理
  • 構造化データの実装
  • 内部リンク調整
  • 実績・事例ページの整備
  • PR・外部メディア露出の支援

単なるSEO記事制作ではなく、AIに信頼できる情報源として認識される状態を目指します。

効果検証・改善

施策実施後は、検索順位や流入だけでなく、AI回答での言及状況や問い合わせへの影響も確認します。

  • 検索順位・流入状況の確認
  • AI回答での自社名・サービス名の言及確認
  • コンテンツごとの成果確認
  • 問い合わせ・購入への貢献確認
  • 不足情報の追加
  • 次月以降の改善提案

以降、状況を見ながら継続的に改善していきます。

こんなことを対応いたします

SEO・AIO・LLMO対策をご依頼いただきますと、以下の対応が可能です。
すべてまとめてご依頼いただくことも、一部だけご相談いただくことも可能です。
現在のサイト状況、ご予算、目指す成果に応じて、必要な対応をご提案します。

  • SEO調査
  • AI回答調査
  • 競合分析
  • 検索キーワード設計
  • AI質問・比較検討キーワード設計
  • サイト構造の見直し
  • サービスページ改善
  • カテゴリページ改善
  • SEO記事企画
  • 比較記事企画
  • FAQ設計
  • 構造化データ設計・実装
  • 内部リンク改善
  • コンテンツマップ作成
  • 導入事例・実績ページの設計
  • 外部評価・サイテーション強化の方針設計
  • PR・メディア露出施策の企画
  • 効果検証・改善提案
  • 月次レポート・ミーティング

取り組みイメージ

本来は一社ごとにオリジナルで戦略設計しておりますので、「必ずこの形」というフォーマットはございません。
ここでは、どのような取り組みをするのかをイメージしていただくために、SEO・AIO・LLMO対策で行う内容の一部をご紹介します。

AI競合分析・ポジション設計

AI競合分析・ポジション設計例

ChatGPTやGeminiなどで、ターゲットが実際に質問しそうな内容を調査し、AI回答上でどの企業・サービスが紹介されているかを確認します。

そのうえで、自社がどの領域で認識されるべきか、どんな比較軸で優位性を出せるかを整理します。

コンテンツマップ・FAQ設計

検索ユーザーやAIが理解しやすいように、サービスページ、比較記事、FAQ、実績ページなどの役割を整理します。

「どのページに、どんな情報を載せるべきか」を明確にし、検索にもAIにも伝わりやすい情報構造を設計します。

構造化データ・内部リンク改善

構造化データ・内部リンク改善例

ページ内の情報を検索エンジンやAIが理解しやすいように、構造化データや内部リンクを整備します。

FAQ、サービス情報、パンくず、記事情報など、必要に応じて構造化し、サイト全体の情報のつながりを強化します。

ヘノブのSEO・AIO・LLMO対策の特徴

SEOだけでなく、AI検索時代の比較検討まで見据えます

これまでのSEOでは、検索結果で上位表示され、クリックされることが大きな目的でした。

しかし、生成AIの利用が広がることで、ユーザーの行動は少しずつ変わっています。
検索エンジンで複数のサイトを比較する前に、AIに「おすすめは?」「違いは?」「選び方は?」と質問し、その回答を意思決定の材料にする人が増えています。

だからこそ、これからは検索結果で見つかるだけではなく、AI回答の中でも自社の商品・サービスが正しく認識されることが重要です。

ヘノブファクトリーでは、SEO、AIO、LLMOをまとめて捉え、検索にもAIにも伝わる情報設計を行います。

AIに“信頼できる情報源”として認識される状態を目指します

AIに自社を紹介してもらうためには、ただ自社サイトに情報を載せるだけでは不十分です。

サービス内容が整理されていること。
比較検討に必要な情報が網羅されていること。
FAQや実績、事例など、判断材料になる情報があること。
さらに、外部サイトでの言及や導入実績など、信頼につながる情報があること。

こうした要素が組み合わさることで、AIにとってもユーザーにとっても、信頼できる情報源になっていきます。

ヘノブファクトリーでは、サイト内の情報整理だけでなく、必要に応じて外部評価ブランド言及の強化まで視野に入れて対策します。

“見つけてもらう”だけでなく、“選ばれる理由”まで整えます

SEO・AIO・LLMO対策の目的は、露出を増やすことだけではありません。

最終的に大切なのは、見つけてもらったあとに、ユーザーが「この会社に相談してみよう」「この商品を選んでみよう」と思えることです。

そのためには、検索キーワードに合わせたページを作るだけでなく、
自社の強み、競合との違い、導入実績、対応範囲、料金感、よくある不安への回答など、比較検討に必要な情報を整理する必要があります。

ヘノブファクトリーでは、検索やAIでの露出から、問い合わせ・購入につながる導線までを含めて設計します。

SEOも、AIOも、LLMOも、目的は「上位表示」や「AIに出ること」そのものではありません。

必要としている人に見つけてもらい、正しく理解してもらい、選ばれること。
そして、お客様の商品・サービスがちゃんと届くこと。

ヘノブファクトリーは、そのための情報設計と改善を、まじめに、トコトン伴走します。

「改善が大事」と言われたのに、データが取れていなかった話

今回は、ECサイトのリニューアルと広告運用を制作会社に依頼したものの、思うような成果につながらなかった事例です。

「公開後もデータを見ながら改善します」という説明に安心して発注したものの、実際には具体的な分析や改善提案はほとんどなし。F氏が確認すると、そもそも改善に必要なデータが十分に取れていないことが分かりました。

“作って終わりではない”と言われたとき、発注前に何を確認しておくべきだったのか。匿名座談会形式で振り返ります。

WEB制作会社やECコンサル会社に依頼したものの、
「思ったような成果が出ない」
「何が悪かったのか分からない」
「あとから見たら、発注前に確認すべきことがたくさんあった」
そんな声を、事業者さんから聞くことがあります。

このシリーズでは、実際にあった相談内容をもとに、WEB制作・EC支援の失敗談を匿名で紹介。
イエティママが体当たりで話を聞きながら、WEB業界の裏側に詳しい正体不明のコンサルタントF氏・M氏が、失敗ポイントと発注前に確認すべきことを解説します。

※本記事は、実際に寄せられた相談内容をもとに、個人・企業が特定されないよう一部内容を再構成しています。特定の企業やサービスを批判することを目的としたものではなく、同じような失敗を防ぐための注意喚起として掲載しています。

このエピソードに登場するひと

イエティママ

イエティの母。
Webメディア『地図をひらく』編集長。
WEB業界の専門知識はないけれど、事業者目線で素朴な疑問をぶつける係。

匿名ゲストAさん

ECサイトのリニューアルを制作会社に依頼した事業者。
高い費用をかけたにもかかわらず、期待した成果が出ず、F氏に相談。

正体不明のコンサルタントF氏

WEB業界の闇と戦う、仮面のコンサルタント。
見た目は普通に見えるサイトの“中身”を見抜くのが得意。
ただし、イラストを見るとだいたい誰なのか分かる。


ご相談の背景

  • 会社としてECに力を入れることになり、ECサイトのリニューアルを制作会社に依頼。
  • 「作って終わりではなく、公開後もデータを見ながら改善していく」という説明に安心し、高額な費用をかけて発注。
  • 公開後、広告運用も始まったものの、売上は思うように伸びず、具体的な分析や改善提案もほとんどない状態に。
  • 釈然とせずF氏に相談したところ、改善の前提となる重要なデータが取れていないことが判明。
  • “改善します”“PDCAを回します”という言葉だけでは分からない、制作後の運用体制や計測設計の落とし穴を振り返ります。

「有名そうな制作会社だから安心」と思っていた

今回のご相談は、ECサイトのリニューアルと、その後の運用支援についてですね。まず、どうして外部会社に依頼しようと思ったんですか?

会社として、これからECに力を入れようという話になったんです。ただ、もともとのサイトはかなり前に作ったままで、正直ほとんど機能していませんでした。

“あるにはあるけど、売るためのサイトにはなっていなかった”という感じですか?

そうです。デザインも古くて、更新もしにくい。集客もほとんどやっていませんでした。しかも、自分自身もEC担当になったばかりで、何を見ればいいのか、どう改善すればいいのか、まったく分からない状態でした。

それは心細いですね…。

社内にも相談できる人がいませんでした。だからこそ、ECの知見があるプロにお願いすれば、サイトを新しくして、広告もかけて、売れるようにしてもらえるのではないかと思っていました。

決め手は「作って終わりではない」という説明だった

その制作会社さんは、どうやって見つけたんですか?

普段からWEB制作会社さんの営業は複数社から来ていました。自分でも調べて、営業された会社も含めて、いくつか提案をもらいました。

その中で、今回の会社に決めた理由は何だったんですか?

弊社と近しいEC制作事例が多かったことです。会社としてもそれなりの規模がありそうで、提案資料もしっかりしていました。

近いEC実績が多いと、安心感がありますよね。

はい。それに、「当社は作るだけではなく、その後の運用もやります」と言ってくれたんです。サイトを作って終わりではなく、公開後に広告をかけて、データを見ながら改善していきましょう、という説明でした。

それは、EC初心者の担当者さんからすると頼もしく感じそうです。

まさにそうでした。営業担当の方と一緒に出てきたコンサルタントの方も、すごく知見がありそうで。「この人が見てくれるなら安心だ」と思いました。

高額でも「ここまでやってくれるなら」と納得して発注

費用感としてはどうだったんですか?

安くはなかったです。全体で数百万円規模でした。

かなり大きな投資ですね。

そうですね。でも、会社としても本気でECに取り組もうとしていたので、きちんとしたサイトにするにはそれくらい必要なのかなと思いました。

依頼内容としては、サイト制作だけではなかったんですよね?

はい。ECサイトのリニューアル、広告運用、保守、公開後の分析や改善提案まで見てもらえると思っていました。

「制作+運用+改善」までセットで任せるイメージだったんですね。

そうです。特に、公開後にPDCAを回していくという説明に安心しました。自分たちには知識がないので、そこをプロに任せたいと思っていました。

制作が始まると、営業時のコンサルタントが出てこなくなった

実際に制作が始まってからは、どうでしたか?

最初の打ち合わせには、営業時に話していたコンサルタントの方も出てきました。でも、その後はほとんど登場しなくなりました。

えっ。営業時に安心感があった、そのコンサルタントの方が?

はい。実際にやり取りすることになったのは、デザイナー兼コーダーの若い担当者さんでした。

ディレクターさんではなく?

少なくとも、私にはディレクターという感じには見えませんでした。こちらが質問しても「確認します」と持ち帰ることが多くて。レスポンス自体は悪くなかったんですが、お互いに知識が足りないまま話している感じがありました。

AさんもECに詳しくないし、相手の担当者さんも判断できない。かなり不安な進行ですね…。

そうなんです。営業時のコンサルタントと直接話したかったんですが、全然出てこない。電話もつながらない。不安しかありませんでした。

見た目はきれい。でも「売るための設計」だったのかは分からない

制作の進め方として、サイトマップやワイヤーフレームは出てきたんですか?

一応、出てきました。ただ、それが良いものだったのかどうかは、当時の自分には判断できませんでした。

たしかに、発注側に知識がないと「これで大丈夫なのか」は分からないですよね。

そうなんです。後からF氏に相談したときに、かなり広く深くヒアリングされたんですが、その時に「あれ、制作会社とはこんな話をしていないな」と思いました。

商品のことや、お客様のことですか?

はい。制作会社には、商品カテゴリやデザインの話はしました。でも、「誰にどう売るのか」「どの商品をどう伸ばすのか」「購入までにどんな不安があるのか」みたいな話は、あまり深くされなかったと思います。

完成したサイトの見た目はどうでしたか?

見た目はきれいでした。社内の反応も良くて、「きれいになったね」と言われました。

でも、不安は残っていた。

はい。制作中から不安があったので、「きれいだけど、本当にこれで売れるのかな」という気持ちはずっとありました。

公開後、広告費は使われる。でも成果が見えない

公開後は、広告運用も始まったんですよね?

はい。広告費を入金して、運用が始まりました。

成果はどうでしたか?

ゼロではありませんでした。もともと何もやっていなかったので、多少は売れるようになりました。でも、かけた費用を考えると「これだけ?」という感じでした。月に数件売れる程度で、とても期待していた成果とは言えませんでした。

広告の費用対効果は分かりましたか?

正直、広告費が使われていることしか分かりませんでした。効果が良いのか悪いのかも分からない。売れていないので、たぶん悪いんだろうな、くらいです。

制作会社さんから分析や改善提案はありましたか?

ほとんどありませんでした。こちらから「どうなっていますか?」と何度も連絡しましたが、コンサルタントとは基本的に連絡が取れません。やっとメールが返ってきても「状況確認します」で止まってしまう感じでした。

「サイトが悪いのか、広告が悪いのか、商品が悪いのか」分からなくなった

その時点で、何が原因だと思っていましたか?

もう、何が悪いのか分かりませんでした。サイトは新しくした。広告費も使っている。でも売れない。
ただ、BtoBでは売れている商品だったので、商品自体が悪いとは思えなかったんです。

だからF氏に相談したんですね。

はい。元の制作会社に連絡しても改善する見込みがなかったので、もう別の会社に相談しようと思いました。知りたかったのは、今サイトに何が起きているのか、何がダメなのか。あと、制作会社の一連の対応が業界的に普通なのかどうかも聞きたかったです。

F氏「まずデータを見ようとしたら、そもそも取れていなかった」

そこで、正体不明のコンサルタントF氏の出番ですね。

どうも。正体不明のコンサルタントFです。

(だいたい誰だかわかりますけどね)
今回は、最初にどこを見たんですか?

まず、サイトの表側を見ました。見た目は、そこまで大きな違和感はありませんでした。導線も、一見すると必要なものはあるように見えました。

見た目だけでは、そこまで悪く見えなかったんですね。

はい。だから次に、実際のデータを見ようとしました。どこから来た人が、どの商品を見て、どこで離脱しているのか。カートに入れているのか。購入まで進んでいるのか。

EC改善では、そこを見るんですね。

そうです。ところが、確認してみると、カテゴリページからの商品選択や、カート追加など、ECで重要な行動データが全く取れていませんでした。

えっ。改善するためのデータが?取れていなかった??

「便利そうな仕様」が、計測できない原因になっていた

どうしてデータが取れていなかったんですか?

サイトの仕様として、商品ページやカートページに遷移せずに、ページ上でアクションできる作りになっていました。

それだけ聞くと、便利そうに感じます。

ユーザーにとって便利に見える場合もあります。ただし、その仕様にするなら、GA4※などで行動データを取るために、別途きちんとした計測設定が必要になります。
※Googleアナリティクス4:Webサイトやアプリのユーザー行動をイベント単位で計測・分析できるGoogleの無料アクセス解析ツール

普通に作っただけでは、データが取れないんですか?

ページ遷移で自然に取れるデータが取れなくなることがあります。なので、イベント計測を設計して、必要な行動が分かるようにしなければいけません。

そんな説明は、まったく受けていませんでした。

高度な設定ができる会社なら、その仕様でも問題ありません。ただ、設定できないのであれば、安易にその仕様にすべきではありません。少なくとも、「この仕様にすると、通常の設定ではデータが取りにくくなるので、別途計測設計が必要です」と説明すべきです。

「改善します」と言いながら、一度も分析していなかった可能性

でも、データが取れていないことって、制作会社さんは気づかなかったんでしょうか?

GA4を見れば、すぐに分かる状態でした。

すぐに分かるんですか?

はい。ECサイトで改善をするなら、まず見るべき基本的なデータです。そこが取れていないことに気づいていないなら、そもそも分析画面を見ていなかった可能性があります。

「公開後にデータを見て改善します」と聞いていたので、そこは本当にショックでした。

もちろん、制作会社側の事情は分かりません。ただ、少なくとも、改善提案をする前提なら、必要なデータが取れているかを確認することは最低限必要です。

改善するって言っていたのに、改善に必要なデータが取れていなかった…。
これはかなり大きな問題ですね。

見た目を変えただけでは、商品の強みは伝わらない

広告運用の方はどうだったんですか?

広告も確認しましたが、初期の簡易的なキャンペーン構築のまま、自動化に任せきりになっているような状態でした。

自動化って、よく聞きますよね。自動なら良さそうにも聞こえますが…。

自動化そのものが悪いわけではありません。ただし、広告の自動最適化は、正しいコンバージョンデータ(購入のデータ)が取れていることが前提です。

コンバージョンデータが取れていないと?

広告側が「どんなユーザーが成果につながったのか」を学習できません。すると、いつまでも学習のための配信が続いてしまったり、成果につながらない配信に予算を使い続けてしまったりします。

広告費が使われていることしか分からない、という感覚は間違っていなかったんですね。

はい。広告は出せば売れるものではありません。特にECでは、計測、商品ページ、導線、訴求、広告配信をセットで見ないと、費用対効果は改善しません。

問題は「担当者個人」ではなく、責任者不在の体制だった

Aさんは、実際に担当していた若い方にも不満があったんですか?

正直、対応は頼りなかったです。でも、今思うと、その方だけが悪いとは思っていません。彼は彼なりに頑張っていたと思います。

責任を持つべき人がいなかった、という感じですか?

そうです。営業時に出てきたコンサルタントが、最後まで責任を持って対応してくれなかったことが一番納得できませんでした。

これはよくある問題です。営業時には知見のある人が出てきて、すごく頼もしく見える。でも受注後は、その人がほとんど関わらない。

営業のときだけ、強い人が出てくるんですね…。

もちろん、分業自体は悪いことではありません。ただし、その場合は、実際の担当者をフォローする体制が必要です。

まさにそこです。担当者が分からないことを聞ける責任者がいて、必要なときに出てきてくれるなら、ここまで不安にはならなかったと思います。

知見のある人が新規営業にばかり出ていて、受注後の顧客対応や社内育成に関われていないと、現場の品質が安定しません。これは担当者個人というより、組織としての体制の問題です。

「作って終わりではない」と言うなら、何をするのかを確認すべきだった

今回の一番の落とし穴はどこだったんでしょうか?

「作って終わりではありません」という言葉だけで安心してしまったことだと思います。

たしかに、そこにかなり安心していました。

でも、本当に確認すべきなのは、その中身です。
・誰がデータを見るのか
・どのデータを見るのか
・どの頻度で確認するのか
・どんな形式で報告されるのか
・改善提案はどこまで含まれるのか
・広告運用とサイト改善はどう連動するのか
・追加費用がかかる範囲はどこからなのか
ここまで確認しないと、「見ます」「改善します」の意味が、発注側と制作会社側でズレることがあります。

Aさんの場合も、「作った後も見る」と言われていたけど、その“見る”の意味が曖昧だったんですね。

はい。こちらは、積極的に分析して改善してくれると思っていました。でも実際には、ただ連絡が取れる状態という意味だったのかもしれません。

ここは契約前に、かなり具体的に確認した方がいいです。

発注前に確認したいポイント

では、私たちが発注前に確認しておくべきだったことって、具体的には何だったんでしょうか?

今回のように、サイト制作後の運用や改善まで依頼する場合は、最低限、以下は確認した方がいいです。

1. 営業時の担当者と、実際の担当者は誰なのか

営業時に説明してくれた人が、契約後も関わるとは限りません。
発注前に、

  • 実際に制作を進行する人は誰か
  • ディレクターや責任者は誰か
  • コンサルタントはどの範囲まで関わるのか
  • 打ち合わせには誰が出るのか
  • 困ったときに誰に相談できるのか

を確認しておきましょう。
「営業時に出てきた人が頼もしかったから安心」ではなく、契約後の体制を見ることが大切です。

2.「公開後の改善」の具体的な内容

「改善します」「PDCAを回します」という言葉だけでは、対応範囲が分かりません。

  • 毎月データを見るのか
  • どの数字を見るのか
  • レポートは出るのか
  • 改善提案はあるのか
  • 改善作業まで含まれるのか
  • 改善作業は別料金なのか
  • 広告運用とサイト改善は連動するのか

を確認しましょう。
“見る”という言葉が、単に連絡を受けるだけなのか、積極的に分析して提案することなのかで、支援の中身は大きく変わります。

3.GA4や広告の計測設計まで対応してくれるのか

サイト制作後に改善するには、データが必要です。
特に、購入・問い合わせ・応募・資料請求などの成果だけでなく、

  • どのページを見たか
  • どのボタンをクリックしたか
  • カートに追加したか
  • フォーム入力まで進んだか
  • どこで離脱したか

など、成果に至る前の行動も見られる状態にしておく必要があります。
「GA4を入れます」だけでは不十分な場合があります。
自社のサイト仕様に合わせて、必要なイベントまで設計してくれるのかを確認しましょう。

4.広告運用は“出稿”だけなのか、“改善”まで含むのか

広告は、出すだけなら比較的簡単です。
大事なのは、

  • 何を成果として計測するのか
  • 配信結果をどう判断するのか
  • 成果が悪いときに何を変えるのか
  • 商品ページや導線の改善まで提案するのか
  • 自動化任せにせず、人が確認しているのか

です。
広告運用を依頼する場合は、運用手数料の中にどこまでの作業が含まれているのかを確認しましょう。

5.サイト制作と成果改善を、誰がつなげて見るのか

制作担当、広告担当、コンサル担当が分かれている場合、それぞれが別々に動いてしまうことがあります。
しかし、成果を出すには、

  • サイト設計
  • 商品・サービスの訴求
  • 導線
  • 計測
  • 広告
  • 改善提案

をつなげて見る人が必要です。
発注前に、「全体を見て責任を持つ人は誰か」を確認しておくことが大切です。

6.公開後の改善体制があるか

ECサイトは、公開して終わりではありません。
公開後に、

  • アクセス解析を見るのか
  • 購買行動を確認するのか
  • 商品ページや導線の改善提案があるのか
  • 広告やSEOとの連携まで見られるのか

を確認しましょう。

今回の教訓

今回のお話を聞いて、「作って終わりではありません」「データを見て改善します」という言葉だけで安心してしまうのは危ないんだな…と感じました。
もちろん、公開後の改善まで見てくれる会社は心強い存在です。
でも、本当に大事なのは、その“改善”の中身が具体的に決まっているかどうか。
発注前には、こんなところを確認しておくとよさそうです。

サイトリニューアル・運用発注前のチェックポイント

  • 営業時の担当者が、契約後も関わってくれるのか
  • 実際に制作・運用を担当する人は誰なのか
  • 公開後の「分析」「改善提案」は、どこまで含まれているのか
  • GA4や広告の計測設計まで対応してくれるのか
  • 成果に至る前のユーザー行動まで見られる状態にしてくれるのか
  • 広告運用は、出稿だけでなく改善まで含まれているのか
  • サイト制作と広告運用をつなげて見てくれる責任者がいるのか

見た目がきれいなサイトでも、広告が出ていても、
改善に必要なデータが取れていなければ、次に何を直すべきかは分かりません。
だからこそ、「改善します」という言葉を聞いたときほど、
何を、誰が、どの数字を見て、どう改善してくれるのか。
発注前に、少し踏み込んで確認しておくことが大切だと感じました。

高い制作費を払ったのに、成果が出ない。 よく見たら“他社サイトの使い回し”だった話

今回は、制作事例が多く、広告でもよく見かける制作会社にECサイトのリニューアルを依頼したものの、思うような成果につながらなかった事例です。
「オリジナルのデザインで作ります」という説明に安心して発注したものの、M氏が確認すると、他社サイトを元に作られた可能性が高い痕跡が見つかりました。
“有名そう”“実績が多そう”という安心感だけで制作会社を選んでしまうと、何を見落としてしまうのか。匿名座談会形式で振り返ります。

WEB制作会社やECコンサル会社に依頼したものの、
「思ったような成果が出ない」
「何が悪かったのか分からない」
「あとから見たら、発注前に確認すべきことがたくさんあった」
そんな声を、事業者さんから聞くことがあります。

このシリーズでは、実際にあった相談内容をもとに、WEB制作・EC支援の失敗談を匿名で紹介。
イエティママが体当たりで話を聞きながら、WEB業界の裏側に詳しい正体不明のコンサルタントF氏・M氏が、失敗ポイントと発注前に確認すべきことを解説します。

※本記事は、実際に寄せられた相談内容をもとに、個人・企業が特定されないよう一部内容を再構成しています。特定の企業やサービスを批判することを目的としたものではなく、同じような失敗を防ぐための注意喚起として掲載しています。

このエピソードに登場するひと

イエティママ

イエティの母。
Webメディア『地図をひらく』編集長。
WEB業界の専門知識はないけれど、事業者目線で素朴な疑問をぶつける係。

匿名ゲストAさん

ECサイトのリニューアルを制作会社に依頼した事業者。
高い費用をかけたにもかかわらず、期待した成果が出ず、M氏に相談。

正体不明のコンサルタントM氏

WEB業界の闇と戦う、仮面のコンサルタント。
見た目は普通に見えるサイトの“中身”を見抜くのが得意。
ただし、イラストを見るとだいたい誰なのか分かる。


ご相談の背景

  • 制作事例が多く、広告でもよく見かける制作会社に、ECサイトのリニューアルを依頼。
  • 「オリジナルのデザインで商品の強みが伝わるサイトにする」という説明を受け、高い制作費をかけて発注したものの、公開後も期待した成果にはつながらず。
  • 釈然とせずM氏に相談したところ、サイトの中身を確認する中で、他社サイトを元に作られた可能性が高いことが判明。
  • “有名そう”“実績が多そう”という安心感だけでは分からない、制作会社選びの落とし穴を振り返ります。

「有名そうな制作会社だから安心」と思っていた

今回のご相談は、ECサイトのリニューアルですよね。最初は、どんな理由でその制作会社さんに依頼したんですか?

制作事例がたくさん載っていたんです。広告でもよく見かける会社で、「あ、ここ知ってる」という安心感がありました。営業時の説明も分かりやすくて、実績も多そうだったので、お願いして大丈夫だろうと思いました。

「よく見る会社」って、たしかに安心感ありますよね。

そうなんです。しかも、こちらの商品や事業のこともちゃんと聞いてくれて、「オリジナルのデザインで、御社の強みが伝わるサイトにしましょう」と言ってもらえました。費用は安くなかったですが、成果につながるならと思って発注しました。

完成したサイト。でも、まったく成果が出ない

実際に完成したサイトを見たときは、どうでしたか?

見た目はきれいでした。なので、最初は「これで良くなるかも」と期待していました。でも、公開してしばらく経っても、全然成果が出なかったんです。
アクセスがあっても購入につながらない。広告も少し動かしましたが、思ったように売れない。だんだん「もしかして、商品が悪いのかな」と思うようになりました。

それはつらいですね…。高い費用を払ってリニューアルしたのに。

そうなんです。でも、どうしても釈然としなくて。商品自体は、既存のお客様からの評価も悪くなかったので、本当に商品が原因なのか分からなくなって、M氏に相談しました。

M氏の第一印象「なんか見たことある形だな…」

そこで登場するのが、正体不明のコンサルタントM氏ですね。

どうも。正体不明のコンサルタントMです。

いや、だいたい分かりますけどね。

それはさておき。最初にサイトを見たときの印象は、「なんか見たことある形だな」でした。

見たことある形?

はい。もちろん、WEBサイトなので似たような構成になること自体はあります。ファーストビューがあって、商品紹介があって、選ばれる理由があって、FAQがあって…という流れは、どのサイトでもある程度共通します。
でも、今回のサイトは、レイアウトの癖やパーツの並び方が、過去に見た別のサイトとかなり似ていたんです。

その時点で、怪しいと思ったんですか?

まだ、その時点では「たまたま似ているのかも」くらいです。なので、表側だけではなく、ソースコードや管理画面まわりも確認しました。

ソースコードの中に、関係ないサイトのリンクが残っていた

そこで何が分かったんですか?

ソースコードの非表示部分に、まったく関係なさそうな他社サイトのhタグ(見出し)が残っていました。

えっ。どういうことですか?

本来、その会社のサイトには関係ないはずの「ある企業のブランド名」が、hタグとしてコードの中に残っていたんです。「コメントアウト」という方法で、非表示になっていたので、表から見える部分には出ていません。でも、裏側を見ると残っている。

普通の人は絶対気づけないですね…。

まず気づけません。そこでAさんに、「このブランド、御社と関係があるブランドですか?過去に見出しとして入れていたことはありますか?」と確認しました。

まったく関係なかったです。聞かれたときも「何ですか、そのブランド?」という感じでした。

そこで、そのブランド名で検索してヒットしたECサイトを見に行きました。すると、レイアウトがかなり似ていました。

つまり…。

元になったサイトをコピーして、色や画像、テキストを差し替えて作った可能性が高いと判断しました。

フォーマットを使うこと自体が悪いわけではない

他社サイトを元に作っていたかもしれないと聞いたときは、正直かなりショックでした。そういう作り方って、業界的にはありなんですか?

ここは少し丁寧に分けて考える必要があります。制作会社が、すでに持っているフォーマットやテンプレートを活用すること自体は、WEB制作の現場では珍しくありません。(とはいえ、ソースコードに関係ない記述を残して納品するのはダメですが。)

えっ、そうなんですか?テンプレートを使うこと自体がダメ、というわけではないんですね。

はい。たとえば、コストを抑えた制作プランなら、既存の型を使って効率よく作ることはあります。その場合は、クライアントにも「テンプレートを活用するため、費用を抑えられます」と説明されるのが自然です。

そう言われていれば、こちらも納得して判断できたと思います。でも今回は、「オリジナルのデザインを一から作る」と聞いていたので…。

そこが問題です。今回の違和感は、テンプレートを使った可能性があること自体ではありません。「オリジナルのデザインを一から作る」という説明で、フル制作に近い見積もりになっていたことです。

テンプレートを使うことが悪いのではなく、説明と見積もりの内容が合っていたかどうかが大事なんですね。

見た目を変えただけでは、商品の強みは伝わらない

ただ、サイトの見た目はきれいだったんです。だから最初は、これで売れるようになると思っていました。でも、結果が出なかった。今思うと、何が足りなかったんでしょうか?

見た目だけなら、色や画像を変えればそれっぽく見せることはできます。ただ、成果を出すためのサイトは、それだけでは足りません。

見た目がきれいでも、売れるサイトとは限らないんですね。

はい。商品が違えば、強みも違います。お客様が不安に思うポイントも違います。比較される競合も違います。購入までに必要な情報も違います。
だから本来は、同じ型を使うとしても、
・誰に売るのか
・何が選ばれる理由なのか
・競合と何が違うのか
・購入前にどんな不安があるのか
・どの順番で情報を見せるべきか
を整理したうえで、構成や訴求を最適化する必要があります。

たしかに、こちらの商品ならではの強みを深く掘り下げてもらった感覚は、あまりなかったかもしれません。デザインの確認は何度もしましたが、「誰にどう売るか」という話は少なかったです。

そこが成果に直結する部分です。今回、成果が出なかったこと自体が、そのあたりの設計が十分にされていなかった可能性を示していると思います。

「制作事例多数」は、本当に安心材料なのか?

私たちは、制作事例が多いことをかなり安心材料にしていました。実績が多い会社なら大丈夫だろうと。でも、それも見方を変えた方がいいんでしょうか?

もちろん、制作事例が多いこと自体は悪いことではありません。長く続いている会社で、きちんと顧客に選ばれ続けているなら、それは実績です。
ただし、注意したいのは、「制作事例が多い=成果が出ている」とは限らないことです。

作った数と、成果が出た数は別ということですね。

はい。特に、業界歴がそこまで長くないのに案件数がやけに多い場合は、別の見方もできます。

別の見方、ですか?

常に新規案件を取り続けているということです。もちろん、それ自体が悪いわけではありません。ただ、裏を返せば、既存顧客との継続支援が少ない可能性もあります。

たしかに、制作事例はたくさん見ましたが、その後どれくらい成果が出たのか、継続して支援しているのかまでは確認していませんでした。

ECサイトは、公開して終わりではありません。むしろ公開後に、アクセス状況や購買行動を見ながら改善していくことが大事です。
制作事例の数だけでなく、
・公開後も支援しているのか
・継続して成果改善に関わっているのか
・実際に売上や問い合わせが改善した事例があるのか
・制作後の改善提案までできるのか
を見る必要があります。

広告でよく見る会社=良い会社、とは限らない

あと、広告でよく見かける会社だったことも、安心した理由のひとつでした。何度も見たことがあったので、有名で信頼できる会社なんだと思ってしまって…。

それは自然な感覚です。広告をたくさん出している会社は、認知度が高くなります。だから、発注側からすると安心材料に見えます。
ただし、広告を出しているということは、それだけ営業コストがかかっているということでもあります。

営業コスト。

はい。そのコストは、当然どこかで回収する必要があります。つまり、サービスの利益率や価格に乗っている可能性があります。

広告でよく見るから安心、ではなく、その分のコストも含めて考えた方がよかったんですね。

そうです。広告を出している会社が悪いわけではありません。ただ、「よく見るから安心」だけで判断するのは危険です。

発注前に確認したいポイント

では、私たちが発注前に確認しておくべきだったことって、具体的には何だったんでしょうか?

最低限、以下は確認した方がいいです。

1.オリジナル制作なのか、テンプレート活用なのか

  • 「完全オリジナルで作るのか」
  • 「既存のフォーマットを活用するのか」
  • 「テンプレートを使う場合、どこまで自社用に設計してくれるのか」

を確認しましょう。
テンプレートを使うこと自体は悪くありません。
ただし、その分の費用メリットがあるのか、どこまでカスタマイズされるのかは確認が必要です。

2.サイトマップやワイヤーフレームの工程があるか

  • 見た目のデザインに入る前に、
  • どんなページが必要か
  • どんな順番で情報を見せるか
  • 商品の強みをどう伝えるか
  • 購入前の不安をどう解消するか

を整理する工程があるか確認しましょう。
この工程がないままデザインに入る場合、見た目だけ整ったサイトになるリスクがあります。

3.商品や顧客理解のヒアリングがあるか成果を出すサイトには、商品理解が必要です。

  • 誰が買っているのか
  • なぜ選ばれているのか
  • 競合と何が違うのか
  • 購入前に何を不安に思うのか
  • 既存のお客様からどんな評価を受けているのか

こうしたヒアリングが十分にない場合、どの会社にも当てはまるようなサイトになってしまう可能性があります。

4.制作実績ではなく、成果改善の実績を聞く

「何件作ったか」だけでなく、

  • 公開後に売上がどう変わったか
  • 問い合わせがどう変わったか
  • CVRがどう変わったか
  • どんな改善を行ったか

を確認しましょう。
制作事例の数ではなく、成果につながった理由を説明できるかが重要です。

5.営業担当ではなく、実際の担当者を確認する

営業時に話していた人が頼もしくても、実際の制作担当者が別の人になることはよくあります。
発注前に、

  • 実際に担当するディレクターは誰か
  • ECサイト制作の経験はあるか
  • 公開後の改善まで見られる人か
  • 打ち合わせには誰が出るのか

を確認しておきましょう。です。

6.公開後の改善体制があるか

ECサイトは、公開して終わりではありません。
公開後に、

  • アクセス解析を見るのか
  • 購買行動を確認するのか
  • 商品ページや導線の改善提案があるのか
  • 広告やSEOとの連携まで見られるのか

を確認しましょう。

今回の教訓

今回のお話を聞いて、「有名そう」「制作事例が多い」「営業の説明が分かりやすい」だけで安心してしまうのは危ないんだな…と感じました。
もちろん、それらも会社選びの判断材料にはなります。
でも、本当に大事なのは、その会社が“自社の商品やお客様に合わせて考えてくれるか”ということ。

サイトリニューアル発注前のチェックポイント

  • 完全オリジナル制作なのか、テンプレートや既存フォーマットを活用するのか
  • テンプレート活用の場合、その分の費用メリットはあるのか
  • サイトマップやワイヤーフレームなど、構成を考える工程があるのか
  • 商品の強みやお客様の不安をヒアリングしてくれるのか
  • 制作実績だけでなく、公開後の成果改善実績があるのか
  • 営業担当ではなく、実際に制作を担当する人は誰なのか
  • 公開後の改善やアクセス解析まで見てくれるのか

見た目がきれいなサイトでも、裏側や設計までは、発注側からはなかなか見えません。
だからこそ、「よく見る会社だから大丈夫」ではなく、
“自社の商品が選ばれる理由”まで一緒に考えてくれる会社かどうか。
発注前に、少し踏み込んで確認しておくことが大切だと感じました。

施策は増えているのに、売上が伸びきらない。 ECベテラン企業が“次の成長フェーズ”に進むために見直したこと

売上を伸ばしたい。そのために、できることは色々やっている。
季節ごとのキャンペーン、商品ページの見直し、広告、コンテンツ作成、SNS、メルマガ、クーポン施策。
EC運営に長く取り組んできた会社ほど、すでに多くの施策を試しています。
それでも、ふと立ち止まったときに、こんな感覚が残ることがあります。
「動いてはいる。でも、このまま続けて、次の成長につながるのだろうか」
今回ご紹介するのは、節句や長寿祝いなど、家族の節目にまつわる記念ギフトを扱うEC企業の事例です。
EC歴は長く、社内にも商品企画・制作・顧客対応の体制がある。売上も一定規模まで成長している。
けれど、次の成長フェーズに進もうとしたとき、必要だったのは、さらに施策を増やすことではありませんでした。
見直したのは、「自分たちは、何で選ばれるべきなのか」という、事業の軸でした。

このシリーズでは、Webメディア『地図をひらく』編集長・イエティママのインタビューを通して、ヘノブが実際のクライアントワークで直面した課題や、そこからどんな判断・選択をしてきたのかを掘り下げていきます。

売上が伸びた/改善できた、という結果だけではなく、その裏側で何を考え、何に悩み、どう決めていったのか。
普段はあまり表に出ない“考えていたプロセス”を、そのままお届けするシリーズです。

※このお話は、実際の相談をもとに構成したフィクションです。

このエピソードに登場するひと

ふなだ

へノブファクトリーのシャチョー。
好きな記念日は「わんわんにゃんにゃんの日」(11/22)

イエティママ

イエティの母。
Webメディア『地図をひらく』編集長。
EC運営やサイト運営の悩みをテーマに、実際の現場で起きた出来事を取材している。
成功事例の“結果”よりも、その裏側でどんな試行錯誤があったのかを丁寧に聞き出すのが得意。


今回の事例

クライアント:節句や長寿祝いなど、家族の節目にまつわる記念ギフトを扱うEC企業
サイト:自社ECサイト
商材:家族の節目にまつわる記念ギフト

お悩み

  • EC歴は長いが、売上の伸び方が鈍ってきた
  • 社内で色々な施策を動かしているが、次の打ち手に確信が持てない
  • 季節ごとの売上に追われ、長期的な取り組みが後回しになりがち
  • 競合の価格やキャンペーンを意識しすぎて、自社の強みを打ち出しきれていない
  • EC全体の動きやSEO、AI検索など、新しい変化への対応も必要だと感じていた

事例のポイント

  • 施策が足りなかったのではなく、施策の意味づけが曖昧になっていた
  • 短期の売上を守る視点と、次の成長をつくる視点の切り替えが必要だった
  • 競合と同じ土俵ではなく、自社が選ばれる理由を見直した
  • 外部の視点が、社内の目線を引き上げる役割を果たした

売上はある。でも、伸びきらない

ふなださん。
今日の事例は、ECを長く運営されている会社さんなんですよね。

そうですね。
ECを始めたばかりの会社さんではなく、すでに何年も運営されていて、売上もきちんとある会社さんでした。

売上があるなら、順調そうにも聞こえますが……。
どんなご相談だったんでしょう?

一言でいうと、
「色々やっているけれど、次の成長フェーズに進みきれていない」
という状態でした。

何もしていなかったわけではないんですね。

まったく違います。むしろ、すごく動いていました。
季節ごとのキャンペーンもやる。商品ページも直す。広告も見る。コンテンツも増やす。新商品も出す。
社内で制作も顧客対応もできる。
ECに必要そうなことは、かなり幅広く取り組まれていました。

それだけ聞くと、すごく優秀なEC運営に見えます。

実際、優秀だったと思います。
ただ、施策を動かせる力があるからこそ、逆に難しい状態になっていました。

難しい状態?

はい。
「やれること」が多いので、どうしても毎月いろいろ動かせてしまうんです。
でも、その一つひとつが、長期的にどこへ向かっているのか。
どの施策が次の成長につながっていて、どの施策は目先の売上を守るためのものなのか。
その整理が少し曖昧になっていました。

小さな改善は回っている。でも、大きな地図が見えない

つまり、施策が足りなかったのではなく、
施策同士がつながっていなかった、ということでしょうか。

そうです。
小さなサイクルはたくさん回っていました。
でも、それが大きな戦略のサイクルにつながりきっていなかった。

大きな戦略のサイクル……。
少し難しそうです。

たとえば、節句や長寿祝いのような商材は、季節要因が強いですよね。
雛人形なら春先に向けて動く。
五月人形ならその次。
還暦や長寿祝いは通年需要があるけれど、敬老の日や年末年始など、需要が高まりやすい時期もある。
そういう年間の流れがある中で、
「今は短期の売上を取りに行く時期なのか」
「今は次の繁忙期に向けて仕込む時期なのか」
「今は商品開発に時間を使うべきなのか」

を分けて考える必要があります。

全部を同じ温度感でやってしまうと、混乱しそうですね。

そうなんです。
特に、売上がある会社ほど、目の前の数字を守ることが大事になります。
日々の売上を見る。前年比を見る。広告の反応を見る。キャンペーンの結果を見る。
それ自体は、もちろん大切です。
でも、目の前の数字を見続けていると、気づかないうちに目線が下がってしまうことがあります。

目線が下がる、ですか。

はい。
「今月どう売るか」ばかりを考えていると、
「来年、何で選ばれる店になっているべきか」
を考える時間がなくなってしまうんです。

競合を意識しすぎて、自分たちらしさが薄くなる

この会社さんは、競合もかなり意識されていたんでしょうか。

そうですね。
節句や長寿祝いのギフトは、モールでもたくさん売られています。
低価格の商品も多いですし、短納期を打ち出しているお店もあります。

お客様からすると、比較しやすいジャンルかもしれませんね。

はい。
だからこそ、競合の価格やキャンペーンを見て、「うちも何かやらないと」という意識になりやすい。
でも、競合と同じ土俵で戦おうとすると、この会社さんの強みが見えにくくなってしまうと感じました。

競合と同じ土俵、というと?

たとえば、短納期・低価格に特化したお店の場合、名入れやメッセージを、単純なテンプレート形式や定型文から選べるようにして、制作や顧客対応の工数を削減していることがあります。
もちろん、それはそれで便利です。急いでいるお客様や、価格を重視するお客様にとっては、ありがたい選択肢です。
でも、この会社さんが大切にしていたのは、そこではありませんでした。

どういうところを大切にしていたんですか?

家族の節目に贈るものだからこそ、一件ずつ内容を確認し、必要に応じてやり取りしながら、その人に合った形に整えていく。
名前の入れ方。日付の表記。贈る相手との関係性。写真やメッセージの見え方。
そういう細かいところまで、スタッフが確認していました。
効率だけで見れば、手間はかかります。
でも、その手間こそが、本当は一番の強みだったんです。

「高い」のではなく、手間を削らない選択をしていた

競合と比べると、価格は高めだったんでしょうか。

はい。
でも、単純に「高い」という話ではありません。
安くするためには、削れる手間があります。
定型化する。自動化する。お客様自身に入力してもらう。やり取りを減らす。確認工程を減らす。
もちろん、それで成立する商材もあります。
ただ、この会社さんの場合は、大切な家族の節目に贈る商品を扱っていました。
「失敗したくない」
「ちゃんとしたものを贈りたい」
「気持ちが伝わるものにしたい」
というお客様が多い。
そう考えると、手間を削らないこと自体が、価値になるはずでした。

なるほど……。
価格が高いのではなく、大切なところを省略していなかった、ということですね。

そうです。
でも、中にいると、それが強みだと見えにくくなることがあります。

なぜでしょう?

日常業務になっているからです。
スタッフにとっては、毎日当たり前にやっていることなんですよね。
「お客様から写真が届いたら確認する」
「名前の表記を念のため確認する」
「このメッセージだと少し伝わりにくいかもしれないから相談する」
「完成イメージを整えてから進める」
でも、競合と比べてみると、それは決して当たり前ではありませんでした。

ヘノブが最初に見たのは「足りない施策」ではなかった

ヘノブさんに相談が来たとき、最初に何を見たんですか?
やっぱり、サイトのUIやデータでしょうか。

もちろん、サイトもデータも見ます。
でも、この案件で最初に意識したのは、「何の施策が足りないか」ではありませんでした。

では、何を見たんでしょう?

社内の誰が、どの目線でECを見ているのか。
そこを整理しました。

目線、ですか。

はい。
たとえば、
・日々の売上を見る目線。
・商品を企画する目線。
・お客様の声を見る目線。
・広告やSEOを見る目線。
・サイト導線を見る目線。
・年間の販売計画を見る目線。
・事業全体をどう伸ばすかを見る目線。
ECは、全部必要です。
でも、社内だけで全部を同じ精度で見るのは、かなり大変です。

たしかに、日々の注文対応をしながら、数ヶ月後や来年のことまで考えるのは大変そうです。

そうなんです。
この会社さんは、お客様に向き合う目線がとても強かった。
それは商品開発にも、顧客対応にも欠かせない強みです。
一方で、施策の効果検証や、年間を通した施策の役割分担、次の成長に向けた優先順位づけは、外部の視点が入った方が整理しやすい状態でした。

定番施策は、本当に効いていたのか

具体的には、どんなところを見直したんですか?

たとえば、割引やクーポン施策です。

ECではよくありますよね。
クーポンがあると売れそうな気がします。

そうですね。
ただ、クーポンが使われていることと、売上を押し上げていることは、必ずしも同じではありません。

えっ、違うんですか?

違います。
たとえば、クーポン利用者が多くても、CVRが変わっていなければ、もともと買う予定だった人がクーポンを使っただけ、という可能性もあります。

それは……ちょっと怖いですね。
「クーポンが使われたから効果があった」と思ってしまいそうです。

そうなんです。
施策は、やったかどうかではなく、本当に売上や次の行動につながったかを見る必要があります。
でも、日々忙しい中では、
「去年もやったから」
「競合もやっているから」
「とりあえずこの時期はキャンペーンを入れよう」

となりがちです。

続けてきたECほど、定番施策も増えていきそうです。

はい。
だからこそ、
「これは今も意味があるのか」
「この施策は短期売上のためなのか、長期成長のためなのか」

を一つずつ整理していきました。

データを見る範囲も、成長フェーズに合わせて変える

長くECをやっている会社さんなら、データも見ていたんですよね?

見ていました。
ただ、サイトの成長フェーズに対して、見るべきデータが少し足りなくなっていました。

どういうことでしょう?

たとえば、
・どのページが見られているか。
・どのランディングページから購入につながっているか。
・広告の費用対効果はどうか。
このあたりは、見ていました。
でも、サイトがある程度成長してくると、それだけでは足りなくなります。

さらに細かく見る必要があるんですね。

はい。
たとえば、
・購入を直接生んでいなくても、検討を助けているページはどれか。
・ページ内のどのリンクが、商品ページへの導線として効いているのか。
・コンテンツ経由で来た人が、どのタイミングで離脱しているのか。
・繁忙期前に見られているページは、実際の購入にどうつながっているのか。
こういうところまで見ると、「今ある施策の中で、本当に育てるべきもの」が見えてきます。

なるほど。
データを見ること自体は同じでも、見る深さが変わるんですね。

そうです。
ECの成長フェーズが変われば、必要なデータも変わります。

最初にやったのは、強みと年間行動の整理

では、実際にはどんな順番で進めたんですか?

最初にやったのは、強みの整理と、顧客の年間行動の整理です。

いきなりページ改善ではなかったんですね。

はい。
この会社さんは、細かい施策はすでにたくさんできていました。
だから、まず必要だったのは、全体像でした。
・自社の強みは何か。
・どの商品で戦うべきか。
・どの時期に、どんな情報を届けるべきか。
・繁忙期に売上を取りに行く施策と、閑散期に仕込む施策をどう分けるか。
・商品開発と販売施策をどうつなげるか。
この地図がないまま施策を増やしても、忙しくなるだけで、次の成長にはつながりにくいんです。

まさに、地図ですね。

そうですね。
足元の道を直すことも大事ですが、その道がどこにつながっているのかを見ないと、遠くまでは進めません。

あえて、全部をヘノブで巻き取らなかった

ヘノブさんが入ると、施策実行も全部ヘノブさんで進めるんですか?

案件によります。
ただ、この会社さんの場合は、あえて全部をヘノブで巻き取ることはしませんでした。

なぜですか?

すでに社内にチームがあったからです。
商品を理解していて、お客様の声にも近く、制作や顧客対応もできる。
その力は、絶対に活かした方がいいと思いました。

外部に全部任せるより、社内の強みを残したんですね。

はい。
ヘノブが全部やった方が、短期的には早いこともあります。
でも、それだと社内に知見が残りにくい。
この会社さんの場合は、社内で動ける力があること自体が強みでした。
だから、施策は引き続き社内でも動かしてもらう。
その代わり、ヘノブ側で細かく分析し、何が効いたのか、何が次に活かせるのかをフィードバックしていきました。

外から指示するというより、社内チームがよりよく動けるようにする感じですね。

そうです。
目的は、ヘノブが全部やることではありません。
その会社が、自分たちの強みに集中できる状態をつくることです。

競合と逆に進んでいい、と確認できた瞬間

この会社さんの中で、考え方が変わった瞬間はありましたか?

ありました。
競合と比べたときに、
「御社は、競合と同じ土俵で戦わなくていいと思います」
とお伝えしたときです。

同じ土俵で戦わなくていい。

はい。
競合は、短納期・低価格に強い。テンプレート化や定型化で、工数を減らしている。
それは、一つの正解です。
でも、この会社さんは違いました。
お客様とやり取りしながら、大切な贈り物を一件ずつ整える。
オリジナルのデザインを企画し、家族の節目にふさわしい商品を届ける。
価格は高めでも、その分、安心感や満足感を届けている。
そこを削って競合に寄せてしまうと、自分たちが選ばれる理由まで削ってしまうことになります。

たしかに……。
「競合に負けない」と意識しすぎることで、強みまで消えてしまうことがあるんですね。

そうです。
だから、競合に負けないように寄せるのではなく、競合とは違う価値を、もっとわかりやすく伝える必要がありました。

それを聞いたとき、会社さんはどんな反応でしたか?

「やっぱり、そこを大切にしていいんですね」
という反応に近かったと思います。
頭ではわかっていたはずなんです。
でも、中にいると不安になります。
・価格は高くていいのか。
・手間をかける方針でいいのか。
・もっと効率化しないといけないのではないか。
・競合と同じキャンペーンをしないと負けるのではないか。
そういう不安がある中で、
外部の視点から、「そこが強みです」と言語化されることで、進む方向に自信を持てるようになったのだと思います。

もし、施策だけを増やしていたら

もし、この整理をしないまま、施策だけを増やしていたらどうなっていたと思いますか?

おそらく、もっと忙しくなっていたと思います。
でも、次の成長にはつながりにくかったはずです。

忙しいのに、伸びない。
それはつらいですね。

ECは、やろうと思えばいくらでもやることがあります。
広告も、SEOも、SNSも、商品ページ改善も、メルマガも、キャンペーンも。
でも、全部を同じようにやることはできません。
大事なのは、
「今やるべきこと」
「後回しでいいこと」
「やらなくていいこと」
を判断することです。

施策を足すより、選ぶことが大事なんですね。

そうです。
特に、EC歴が長い会社さんは、すでに施策が積み上がっています。
だから、次の成長フェーズに進むためには、
新しい施策を増やすより、まず整理することが必要な場合があります。

外部の役割は、目線を引き上げること

今回のお話を聞いていると、
ヘノブさんの役割は、単に施策を提案することではなかったんですね。

そうですね。
施策を出すこと自体は、もちろんあります。
でも、それ以上に大事だったのは、目線を引き上げることでした。

日々、売上を見ていると、どうしても目線は短期に寄ります。
・今月どうするか。次の繁忙期にどう売るか。
・広告費をどう使うか。
・在庫をどう動かすか。
それは、現場として必要な目線です。
でも同時に、半年後、1年後、3年後に、このECが何で選ばれる店になっているのかを考える目線も必要です。
社内だけでそれを持ち続けるのは、簡単ではありません。
だから、外部の私たちが、定期的にその目線を戻す。
今の施策が、ちゃんと未来につながっているかを一緒に確認する。
そこに価値があったのだと思います。

外部だからこそ言えることもありそうです。

社内だと、毎日同じメンバーで同じ課題に向き合っています。
だからこそ、当たり前になっている強みもあるし、言いにくいこともあります。
外部だから、少し引いた目で見られる。
外部だから、競合やEC全体の動きも含めて話せる。
外部だから、今やっていることが本当に必要かを問い直せる。

それが、社内チームの力を弱めるのではなく、
むしろ強みに集中できる環境につながるのだと思います。

ECベテラン企業こそ、地図を描き直すタイミングがある

ここまで聞いて、今回の話は、EC初心者よりも、むしろ長く続けている会社さんにこそ必要な話だと感じました。

そう思います。
ECを始めたばかりの頃は、やることがわかりやすいんです。
・まず商品を並べる。
・ページを作る。
・導線を整える。
・広告を試す。
・データを見る。
でも、何年も続けていると、
商品もページも施策も増えていきます。
その結果、「何もないから困る」ではなく、「ありすぎて、何を優先すべきかわからない」という状態になります。

それは、成長したからこその悩みでもありますね。

そうですね。
だから、悪い状態ではありません。
ただ、次の成長フェーズに進むには、一度立ち止まって、地図を描き直す必要があります。
自分たちは何で選ばれてきたのか。
・これからも選ばれる理由は何か。
・競合と同じ土俵で戦うべきなのか。
・それとも、違う価値をもっと尖らせるべきなのか。

そこを整理しないまま施策を増やしても、忙しさだけが増えてしまいます。

編集後記|イエティママより

今回お話を聞いたのは、節句や長寿祝いなど、家族の節目にまつわる記念ギフトを扱うEC企業の事例でした。
振り返ってみると、印象的だったのは、次のポイントです。

イエティママの注目ポイント

  • 施策が足りなかったのではなく、施策の意味づけが曖昧になっていた
  • 社内で施策を動かせる会社ほど、「やること」が増えすぎて優先順位が見えにくくなる
  • 競合に合わせるほど、自社の強みが薄くなることがある
  • 外部の役割は、社内の目線を引き上げ、強みに集中できる環境をつくることだった

話を聞きながら、これは特別な会社だけの話ではない、と感じました。
ECを長く続けていると、商品も、ページも、施策も、どんどん増えていきます。
道が増えること自体は、悪いことではありません。
でも、目的地が見えないまま進んでしまうと、気づかないうちに、遠回りしてしまうことがあります。
施策は増えている。でも、売上が伸びきらない。
そんなときに必要なのは、また新しい施策を足すことではなく、
自分たちは何で選ばれるべきなのかを、もう一度見直すことなのだと思います。
足元の道を直すだけでは、遠くまでは進めない。
ときどき顔を上げて、ちゃんと目的地につながっているかを見る。
今回ひらいたのは、そんな地図だったのかもしれません。

「何をすればいいかわからない」から抜け出したECのお話。施策より先に整理した「考える順番」


売上を伸ばしたい気持ちはある。商品にも、自信はある。
でも――何をすればいいのかが、わからない。

今回紹介するのは、そんな状態から少しずつ状況を整理し、売上改善につなげていったECサイトの事例です。
ポイントは、新しい施策を入れたことではありません。
「どこから、どんな順番で考えるか」を整理したこと。
一般論ではなく、その会社の売上構造に向き合ったことで、やるべきことが一つずつ見えてきました。

このシリーズでは、Webメディア『地図をひらく』編集長・イエティママのインタビューを通して、ヘノブが実際のクライアントワークで直面した課題や、そこからどんな判断・選択をしてきたのかを掘り下げていきます。

売上が伸びた/改善できた、という結果だけではなく、その裏側で何を考え、何に悩み、どう決めていったのか。
普段はあまり表に出ない“考えていたプロセス”を、そのままお届けするシリーズです。

※このお話は、実際の相談をもとに構成したフィクションです。

このエピソードに登場するひと

むらせ

ヘノブファクトリーのWebコンサルタント。
好きな海老料理は、海老のお寿司。

イエティママ

イエティの母。
Webメディア『地図をひらく』編集長。
EC運営やサイト運営の悩みをテーマに、実際の現場で起きた出来事を取材している。
成功事例の“結果”よりも、その裏側でどんな試行錯誤があったのかを丁寧に聞き出すのが得意。


今回の事例

クライアント:北陸地方で海産物を扱う企業
サイト:自社ECサイト
商材:白えび(主力・季節商材)/甘えび加工品(通年)

お悩み

  • 売上を伸ばしたいと思って色々試したいが、何が正解かわからない
  • 商品には自信があるのに、良さがうまく伝わっている実感がない
  • 今のやり方を続けた先が、あまり想像できない

事例のポイント

  • 何をすればいいかわからない状態から抜け出すまでの話
  • 施策ではなく、「考える順番」を整理したことが転換点だった
  • 売上インパクトを軸に、やるべきことを一つずつ選んでいった

何か足りない気はしていたけど、どこを直せばいいかわからなかった

むらせさん。
今日は、ヘノブさんがこれまで関わってきたお仕事について、じっくりお話を聞かせてもらえたらと思っています。
この白えびの会社さん、結果だけを見ると、かなり売上が伸びていますよね。
でも、最初はどんな相談だったんでしょう?

ああ、この企業さんですね!
北陸地方で白えびを扱っている会社さんです。

最初は、どんな状態だったんですか?

一言で言うと、
“何か足りない気はするけど、どこを直せばいいかわからない”
という状態でした。
商品には自信もあったし、リピーターもいて、ちゃんと評価もされていた。でも、ECとして見ると、なかなか売上が伸びない。

手応えはあるのに、数字がついてこない。
それは、かなり不安になりますね。

そうですね。
やる気がないわけでもないし、サボっていたわけでもない。
ただ、“このページを直せばいい”とか、“今はここを見るべき”とか、そういう判断の軸がなかったんだと思います。
やる気がないわけじゃない。サボっていたわけでもない。
ただ、どこから手をつければいいかわからないまま、時間だけが過ぎていく。
この状態、実はすごく多いんです。

「毎月改善します」という言葉に、期待してしまった

ヘノブさんと出会うまで、ご担当者お一人で頑張っていらしたんですよね

そうですね。
実は、ヘノブと出会う前に、別の制作会社さんにお願いしていた時期もあったようです。

その制作会社さんでは、この“わからない”状態は解消されなかったんでしょうか?

そうだったようです。
元々は、“毎月サイトを改善します”という話だったみたいですが。

それは……期待してしまいますね。

しますよね。
“何をすればいいかわからない”状態だったら、なおさらです。
ただ、実際に始まってみると、誰も“売上改善の道筋”を示してはくれなかったようです。
なんとなく作業は進むけど、これでどうやって売上を伸ばすのかは、
誰にもわからない状態。

毎月、制作作業は進むけれど、“何か足りない”という感覚は、解消されないままだったそうです。

私だったら、“話が違うかも……”って感じてしまいそうです。

そうだったと思います。
期待していたのは、“作業”ではなくて、“一緒に考えてくれること”だったはずなので。

データを並べて、売れない理由を整理した

ヘノブさんに相談されたときは、どんな話から始まったんですか?

今のお悩みと、これまでのサイト運営の経緯を一通り聞いて、まずGAと売上データを見せてもらいました。
数字を見て、サイト全体を見て、商品構成や価格帯も確認する。
その上で、“今、売上が伸びにくい理由はどこにあるか”を整理しました。

数字を見るだけで、そんなにいろいろわかるものなんですか?

かなりわかります。
感覚で感じていた違和感が、“ここが弱い”とか、“ここは後回しでいい”とか、数字を根拠に判断できるようになる。
それが、売上改善の道筋になります。

漠然としていた不安が、
少しずつ整理されていく感じですね。

「まずはCVRから」と判断した理由

売上改善というと、“CVR対策”という話をよく聞きますが……
今回は、そういう一般論から入ったわけではないんですね。

そうですね。
最初から“売上改善=CVR”と決めていたわけではありません。
売上構造を見たときに、この会社さんの場合は、“集客を増やす前に、まず受け皿を整えた方がいい”と判断しました。

その“受け皿を整える”というのが、結果的にCVR改善だった、と。

はい。
この状態で集客を増やしても、売上へのインパクトは出にくい。
それよりも先に、ちゃんと受け止められる状態をつくる必要がありました。

分析できない構造では、改善は積み重ならない

やるべきことが見えてきたら、あとはページを改善していくだけ、という感じでしょうか?

いや、実は、ページを直す前にやったことがありました。
元々のサイトは、サイト構造として“分析できない状態”だったんです。
改善しても、効果が出たのかどうかがわからない。
それって、次の判断ができない、ということなんですよね。

なるほど……
改善することだけじゃなくて、その後のことまで考えないといけないんですね。

そうですね。
直すことだけ考えていると、ここが抜けがちです。
確かに改善自体は大切です。
ただ、実際には、一つの施策で劇的によくなることは稀です。
PDCAをしっかり回して、確実に改善を積み重ねていくことが重要なんです。
だから、いくら改善を進めても、施策の効果が判断できないサイトでは、売上は改善できません。

売上を伸ばすために、あえて「価格」に踏み込んだ理由

CVR改善で、こんなに売り上げが上がったんですね。
やっぱり、CVR改善の威力は大きいんだなぁと感じます。

CVRだけじゃないんですよね。
実は、この企業さんの場合、CVRと同じくらい大きなボトルネックが、商品価格でした。

えっ、商品価格まで改善の範囲なんですか?
でも、価格を見直すって、かなり難しそうですよね……。

ヘノブでは、商品価格だろうが何だろうが、売上改善につながることには、全部向き合います。
確かに、価格を見直すのは勇気がいります。
でも、この会社さんの場合は、明らかに価格設定が安すぎました。
この先、広告などの集客施策も考えていく中で、新しい運用コストを踏まえると、このままの単価では、売上が伸びても企業さんの負担が増えるだけだと判断したんです。
だから、このタイミングで、価格を見直しましょう、と提案しました。

先の先まで見て判断されているんですね。
EC改善って、本当に奥が深い……。
でも、値上げしたら、売れなくなりませんか?

そうですね。
単に値上げをしたら、CVRは下がります。
だからこそ、値上げとセットで、セット商品の設計と、訴求の改善にも取り組みました。

セット商品の設計について

セット商品、ですか?

たとえば、初めてこのお店で買うとしたら、どちらが手に取りやすいと思いますか?

●えび200g 8,000円
●【一番人気】白えび150g+甘えび加工品セット 10,000円

セットの方が、お得な感じがしますね。

そうなんです。
消費者心理に合わせて、無理のない形で単価アップできるのが、セット商品の良さなんです。

価格に見合った「伝え方」に組み直した

“訴求の改善”というのは、具体的にはどんなことをされたんですか

簡単に言うと、“価格に見合った商品説明にする”ということですね。
白えびは、旬が短く、手に入る時期も、水揚げできる場所も限られています。知っている人にとっては特別でも、初めての人には、その価値が伝わりにくい。
だから、なぜこの価格なのか。どんな人に向いている商品なのか。
そこをきちんと伝えるように、キャッチコピーや説明文を組み直していきました。
安いから売れていたわけじゃない。
伝わっていなかったから、価格を下げないと売れなかっただけなんですよね。

なるほど……。
“ただの雪玉”じゃなくて、“ヒマラヤ産・新雪の雪玉”って言われたら、思わずお金を払いたくなるのと、同じ感覚ですね。

EC運営のモヤモヤは、「考える順番」が見えたときに晴れる

ここまで聞いていて思ったんですが……
この会社さんだけの話ではない気がします。

たぶん、そうですね。
“何をすればいいかわからない”状態は、本当に多いです。
売上を伸ばしたい気持ちはある。
商品にも自信はある。
でも、どこから手をつければいいかわからない。
だから、新しい施策を探してみたり、他社事例を読んでみたりする。
でも、読めば読むほど、“これ、自分の会社でできるかな?”という気持ちになって、余計に動けなくなる。

それで、モヤモヤだけが残るんですね。

そうです。
この会社さんが変わったのは、特別な施策を入れたからじゃありません。
“考える順番”が、初めて整理されたからだと思います。

編集後記|イエティママより

今回お話を聞いたのは、「何をすればいいかわからない」という状態から、少しずつ状況を整理し、前に進んでいったECサイトの事例でした。
振り返ってみると、印象的だったのは、次のポイントです。

イエティママの注目ポイント

  • 売上が伸びない原因は、施策が足りなかったわけではなかった
  • データを並べることで、「今、見るべき場所」がはっきりした
  • 一般論ではなく、その会社の売上構造に合わせて判断した
  • 値上げも、訴求の見直しも、単独の施策ではなく“流れ”の中で考えられていた
  • 何より、「何をやるか」より先に、「どんな順番で考えるか」が整理されていた

話を聞きながら、これは特別な会社だけの話ではない、と感じました。
やっと、前に進める地図を手に入れた、そんな感じがしますね。
迷っていたわけじゃなくて、道が見えていなかっただけ、だったのかもしれません。

そのEC、本当に“売る準備”できていますか?違和感から始まった戦略の見直し

プロに任せて、デザインも整っている。
広告もかけている。
それなのに、なぜか売れない。

今回ご紹介するのは、地方で鶏肉加工を行うメーカーが初めて挑戦した自社ECの事例です。
問題は「施策が足りない」ことではありませんでした。
抜けていたのは、“成長段階に合わせた戦略設計”と、“企業らしさを軸にした仮説”でした。

見た目では分からない違和感の正体と、そこからどう立て直していったのか。
EC立ち上げ初期にこそ考えるべき、本質的な設計についてお届けします。

このシリーズでは、Webメディア『地図をひらく』編集長・イエティママのインタビューを通して、ヘノブが実際のクライアントワークで直面した課題や、そこからどんな判断・選択をしてきたのかを掘り下げていきます。

売上が伸びた/改善できた、という結果だけではなく、その裏側で何を考え、何に悩み、どう決めていったのか。
普段はあまり表に出ない“考えていたプロセス”を、そのままお届けするシリーズです。

※このお話は、実際の相談をもとに構成したフィクションです。

このエピソードに登場するひと

むらせ

ヘノブファクトリーのWebコンサルタント。
好きな鶏料理は唐揚げ。

イエティママ

イエティの母。
Webメディア『地図をひらく』編集長。
EC運営やサイト運営の悩みをテーマに、実際の現場で起きた出来事を取材している。
成功事例の“結果”よりも、その裏側でどんな試行錯誤があったのかを丁寧に聞き出すのが得意。


今回の事例

クライアント:地方で鶏肉の処理・加工を行う企業
サイト:自社ECサイト
商材:鶏精肉/鶏肉加工品

お悩み

  • 初めての「自社EC」をオープンしたものの、全く売れない
  • 広告はクリックされているが、購入には至らない
  • 成功事例を真似したはずなのに、うまくいかない

事例のポイント

  • 「整っているEC」と「売れるEC」はまったく別物だった
  • 成長段階を無視した戦略は、データも学びも生まない
  • 一般論ではなく、“この会社らしさ”から再設計した

見た目は整っている。でも、売れない

むらせさん。
今日も、ヘノブさんがこれまで関わってきたお仕事について、色々教えてください。
この鶏肉専門ECの会社さん、しっかり売れるようになるまでにちょっと時間がかかったんですね。
他の会社とは何が違ったんでしょうか?

この企業さんは、地方で鶏肉の処理・加工を行う鶏肉卸の企業さんなのですが、本業はECではなくBtoBでして、このECが初めてのBtoC販路だったのです。

なるほど、ではサイトの立ち上げからヘノブさんでご支援したのですか?

いえ、ヘノブにご相談にいらした時は、サイトが出来上がってオープンから半年ほど過ぎたころでした。

では、サイトの構築とオープン後の運用はどなたがされていたんでしょうか?

クライアントさんから聞いたところによると、食品専門のコンサル会社に、サイト制作から運用までお願いしていたそうです。
ここでは、このコンサル会社さんを、仮にA社さんと呼びますね。

プロがついていたのですね。それでどうして、半年後にヘノブさんにご相談することになったんですか?
ご相談時のサイトはどんな状態だったんでしょうか?

私が初めてサイトを拝見した時は、デザインも商品写真も整っていて、一見すると“ちゃんとしたECサイト”でした。

一見すると特に問題がなさそうなのに、何があったんでしょう?

一言では語れないくらい問題があったのですが……
食肉会社さんは、「プロに任せているから大丈夫」と、初めは安心して任せていたそうです。

広告をかけて、初めて違和感に気づいた

まず、A社さんでサイト完成後に行ったことは、広告だったそうです。
でも、アクセスは集まったものの、想像以上に売れなかったとのこと。

広告を出しても、全然反応がなかったんですね。
それってよくあることなのでしょうか?

食肉会社さんも、はじめから簡単に売れるものではないことは理解していたそうで、「初めはこんなものかな」と思っていたそうです。

しかし、それから2ヶ月たち、3ヶ月経ち、半年経っても状況が変わらず……
そのとき初めて、「何かがおかしい」と感じたそうです。

ただし、何が悪いのかは分からない。
企業として初めてのECサイト、CVRという言葉も知らない。
UIや導線をどう見るかも分からない。
何が起きているのか判断できない状態だったそうです。

それで、セカンドオピニオン的にヘノブさんにご相談にいらしたと。

そうです。
はじめのご相談は「ちょっとうちのECを診てもらえますか?」という相談でしたね。

プロに頼んだのに、なぜ?

A社さんってプロなんですよね?
それなのに、どうしてこんな状態に?

そう思いますよね。
でも、“A社さんがダメだった”という話ではないと思っています。
実際、A社さんは、他社で成果を出した経験がある会社だったと思います。
ただ今回のケースでは、成功した他社のやり方を、そのまま持ってきてしまった、という点が噛み合わなかった。

なるほど、他の会社ではうまくいった方法でも、こちらの食肉会社さんでうまくいくとは限らなかったのですね。

そうですね。
実際、一見するとそれなりに作られていたECですが、後に、“企業としての強み”“イチオシ商品の理由”などを聞くと、「この企業さんらしさが出ていないな」と感じました。
いわゆる、よくあるECの見た目、という感じでした。

ECが立ち上げ初期だという前提が抜けていた

A社さんが持っていた他社での成功パターンと、こちらの食肉会社さんでは、何が違っていたのでしょうか?

まず、今回はECがまだ立ち上げ初期でした。
サイト運用は始まっていましたが、
食肉会社さんではBtoCの販売自体が初めての取り組みで、データが溜まっているとは言えない。
もう一つ、サイトとしてのスタートの状態であれば、データが取れる部分は広告が大部分を占めるのですが、広告の設計も“スタート時特有の状況”を加味したものではなく、分析に使えるデータはかなり限定的でした。

本来、スタート時には、何がどんなふうに売れるか、予め仮説を立てて、データを取りながら1つ1つテストマーケティングを回していくべきです。

テストマーケティング??ちょっと難しい話ですね……

ここ、実は「EC戦略設計」と言うかなり高度な話なので、
極力わかりやすい例で話しますね!

EC立ち上げ時に必要な考え方

イエティが作った「雪だるま」を売るとします。

でも、初めて売るので、「欲しい」と思ってくれる人がいるかどうかがわかりません。
しかし、隣の山では雪女が作った「雪うさぎ」がよく売れていると聞きました。

雪女のお店と同じように売れるようになると良いですが、
この場合、

  • 雪女が作ったから売れてるのか?
  • 雪うさぎ自体が人気なのか?

など、「売れている理由」がわかりません。

そこで、この「雪女が作った雪うさぎを買っている人」がどんな人なのかを整理します。

  • 雪女のインスタをフォローしてる人が多い
  • 可愛いものを好む女性がよく買っている
  • 購入者は買った雪うさぎをインスタにアップしている

ということが見えてきました。

雪にお金を払ってくれる人であることは間違い無いですが、この人たちはイエティの雪だるまも買ってくれるでしょうか?

売れそうな気もしますが、失敗しそうな気もします……

そうですよね。
このままでは危うくてチャレンジできないので、「限りなく売れそうが気がする!」まで高める必要があります。

次にこんな仮説を立てます。

  • 雪だるまをもっと可愛いビジュアルにしたら売れるかも
  • イエティもインスタで作り手アピールをしたら売れるかも
  • インスタ映えするように、白だけじゃなくカラフルな雪だるまもあれば売れるかも
  • 上記で売れるとすると、若い女性がメインターゲット?

仮説を立てたら、次は1つずつ試していきます。
これがテストマーケティングです。
(例え話なのでだいぶ端折ってますが、実際には、もっと仮説の精度を上げるために色々やります。)

なるほど!初めての取り組みの際には「試してみる」という考え方が大事なのですね。

そうです!
ECでは、実店舗と違って、万が一失敗してもやり直せますし、色々気軽に試せるのがいいところなのです。

「テストマーケティングを回す」とは?

テストマーケティングで結果がでたら、次はどう進めるべきでしょうか?

テストマーケティングは、結果として「当たり」「外れ」のどちらもあり得るのですが、結果が出た際に
・どうして当たったのか
・どうして外れたのか

を正しく分析することが大切です。

雪だるまのテストマーケティングを回した結果が以下だったとします。

  • 可愛いビジュアルのものはさほど売れない。シンプルなものが売れた。
  • イエティのインスタは年配のフォロワーが多くついた
  • カラフルより白い雪だるまが売れた
  • 購入者は年配女性
  • ギフトで購入する人が多い
  • 広告では「雪だるま プレゼント 孫」での検索が多い

あら…..私だったら、予想が外れて、「どうしよう!」ってただ慌ててしまうかも…..

慌てなくて大丈夫です!そのためのテストマーケティングですから。

ここから、また「購入者がどんな人か」の仮説を立てます。

  • 昔ながらの白い雪だるまを好む→素朴な感じが好き?
  • 年配女性がギフトで買っている→孫へのプレゼント?

新たな仮説をもとに、新しいテストマーケティングを回します。

  • 「イエティが1つ1つ丁寧に手作り」をもっと訴求したら売れる?
  • 家族、友達とお揃い雪だるまを作ったら売れる?
  • ギフトラッピングで「高山植物のリボン(有料)」などつけたら、単価が上がる?

なんだか希望が見えてきますね!
予想とは違ったけど、イエティの雪だるまを気に入ってくれる人が具体的に見えてきてワクワクしますね!

テストマーケティングでの「データ取得」の重要性

このように、仮説とテストマーケティングを繰り返すことで、「このお店ならではの成功パターン」を作っていくのです。

もしこの時、
・購入者の性別・年齢のデータ
・検索のキーワード
が取れていなかったらどうでしょう?
そもそも、仮説を立てていなかったら?

売れたとしても、何が原因で売れたのかわからないままで、次のステップに進めませんね。
しかも、売れたらなまだしも、売れなかった場合には完全に手詰まりになりますね…..

まさに、この食肉会社さんで起きたことがこれではないかと思います。

話を戻しますが、
今回のA社さんの場合は、そもそも、「この食肉会社さんに合わせた精度の高い仮説」を立てていなかったのでは無いかと思います。
A社さんのやり方は、すでに運用実績があるECを前提にした設計だったため、想定通りにならなかったこと自体が「想定外」で、行き詰まってしまったのではないかと思います。

なるほど、ECスタート時の「テストマーケティング」、そのための「仮説」の重要性がよくわかりました。

商品設計が“どこにでもある形”になっていた

ここまでのお話を聞くと、「どんな商品を誰に対して売るか」の設計がとても重要だと思うのですが、この食肉会社さんでは、初めはどんな状態だったのですか?

まず、商品ラインナップですが、「焼き鳥セット」など、一般的な食肉ECでよく見る構成でした。
間違ってはいないけれど、“このお店だから買う理由”が見えにくい状態でした。

一見すると間違っていない状態を、企業さん自身が気づくのって難しそうですね。

そうだと思います。
この食肉会社さんも、元々のトップページで大々的に「焼き鳥セット」が訴求されていたので、
「これが御社の一押し商品なのですか?」と質問したところ、
「コンサル会社に、これが一般的に売りやすいから、と言われ、その通りに置いていただけ」と言う回答でした。

「一般論じゃなく、もっと御社らしいものを売っていきませんか?」と話したところ、
「やっぱりそうですよね!専門家が言うのだから…..と鵜呑みにしていたのですが、実は我が社としては、別の商品をもっと売れるようにしたいのです!」
と、突っ込んで質問して初めて、色々出てきました。

専門家に依頼していても「何かおかしい」と感じたら、セカンドオピニオン的に他の会社の意見を聞いてみることも大事ですね。

広告を“検証装置”として使っていなかった

この企業さんでは、サイトが完成した後、広告をかけるところまでは進んだと思うのですが、この時、本来は何に気をつければよかったのでしょうか?

失敗することが想定されていなかったので、
広告も、初めから売上を作るためのものとして運用されていました。

売上のために広告をかけるのは当たり前だと思うのですが??

もちろん、その考えは合っています。
でも立ち上げ初期では、広告はまず仮説を確かめるための道具であるべきなんです。
売り上げを上げるための広告は、集客すれば売れることがわかっている際に取るべき施策です。この場合、基本的にはある程度の金額を継続的にかけることが一般的です。
一方、テストマーケティングのための広告は、集客してみてユーザーがどのような動きをするかのデータが取れれば十分なので、少額で短期間だけ広告をかけます。データが取れたら、一旦広告は停止してデータから改善点を読み解き、改善後に再度広告をかける、と言う流れです。

なるほど。
こう聞くと、初めから売れると信じて、大きく広告費をかけるのって、ちょっとギャンブル的な感じがしますね…..

そうなんです。
だから、初めから大きく広告予算をかける、広告をかけたらかけっぱなし、ではなく、
・このデータを取るために、まずは1ヶ月広告を回してみる
・この仮説を確かめるために、このページに集中して広告をかける

など、かなり具体的な目的を持って広告をかけるべきです。
また、スタート時は、とにかくテストマーケティングを細かくたくさん回す必要があるので、予算配分も、広告費だけでなく、ページ改善の制作費なども含めて考えておいた方が良いです。

想定通りに売れなかった場合の対策・予算も考えておく必要があるのですね。

ヘノブが最初にやったこと

この案件、聞けば聞くほど問題が山積みのようで…..
ヘノブさんでお手伝いすることになった時は大変なスタートになったのではないでしょうか?
一番初めは何から取り組んだのでしょうか?

そうですね、再スタートと言う形だったので、初めから全部やり直す必要がありました。
しかし、小さなテストマーケティングをたくさん回すと言う軸は変わらないので、
1、まずは丁寧にサイトデータを分析
2、企業様や商品の強みを分析
3、精度の高い仮説を立てる
4、仮説に沿って、現状の悪い部分を改善(合わせて、データが取れていなかった部分も改善)
5、直ったら広告をかけてテストマーケティングを回す

を繰り返していきました。

“何が売れそうか?”の仮説はどうやって作ったのでしょうか?

ここは、企業さんの強みがベースになります。
この食肉会社さんの場合、BtoBの販路では「売れやすい」「売れにくい」がすでにデータとしてあったのですが、ご要望として、「既存のBtoB販路では引き合いがないけど、自分たちとしては自身のある商品があるので、それをECで売りたい」とのことでした。
なので様々なデータと合わせて、「売りたいもの且つ売れそうなもの」の軸で商品設計をしていきました。

でも、売りたいもの=実際に売れるもの、とは限らないですよね?

そうですね。
でも、ヘノブとしては、企業さんが一生懸命作った自信作を出来れば売ってあげたいのです。
なので、直接、製造現場に赴いて、こだわりのポイントなど色々見学させてもらいました。

あら!そこまでやるんですか?

はい、ヘノブの専門は自社ECですから。
モールでは、広く大衆に支持されるもの・価格勝負できるものが売りやすいですが、自社ECでは、企業さんの魅力が詰まった独自性の高い商品が売りやすいです。
なので、EC向きの商品かどうか見極める必要があります。
結果的に、自他共に認める素晴らしい商品で、ニーズも見込める商品でしたので、ぜひこれを売りましょうという話になりました。

売る商品を決めたら、次は「迷わせない設計」

売る商品が決まると、今度は、その商品が売れやすいように導線設計訴求設計をする必要があります。

導線設計という言葉はよく聞きますが、ECでは特にどのあたりを重視していますか?

ECで一番重要な導線はヘッダーです。
グローバルナビゲーションと呼ばれるメニューのエリアには、売りたい商品にすぐに行ける仕掛けが必要です。
元々のサイトでは、スマホ表示では、グローバルナビゲーションがなくて、ハンバーガーメニューと呼ばれる画面右上の三本線のメニューを開かないとリンクが見えなかったのですが、これでは興味のある人以外は目に入りませんので、サイトに来たら必ずイチオシ商品が目に入るようにしました。

お店側からすると、「メニュー開いたらあるから大丈夫」って思っちゃいますが、確かに。お客様全員がわざわざメニューを開いてくれるわけではないですもんね。

はい。そのようにして、サイト中、隈なくユーザー目線でチェックして、抜けていた導線を全部入れていきました。

戦略よりも難しかった「信じてもらうこと」

かなり細かい点まで見て改善していったのですね。
確実な方法といえど、順調に売れてくるまではそれなりに時間がかかりそうですね。

実はここが一番大変でしたね。
戦略設計して、施策を考えて、実行して、効果検証して、作業としてはどれも大変なのですが、一番大変なのは、企業さんが私たちを信じて、売上が上がってくるまで、一緒に頑張ってくださったことだと思います。

一度専門家に依頼して失敗した経験をお持ちだと、また信じてついていこうって、本当に勇気のいることですよね。

はい、企業さんからこれまでの経緯を聞いて、並々ならぬ覚悟でヘノブにご相談してくださったことは痛いほどわかりましたので、
「これは絶対に成功させて喜んでいただきたい!」と強く思いました。
その後、改善を繰り返し、製造が追いつかないくらい売れた時には、本当に喜んでいただけて「ご支援してよかった」と思いました。

違和感から始まる、戦略の見直し

ここまで聞いて思ったのですが、今回のお話しは、「違和感」から「販売戦略」を見直したことで成功できたのかなと。
この食肉会社さんの場合、「売れない」ことで違和感に気づきましたが、本来売りたいものが売れないまま、なんとなく運営してしまっているECは意外と多いのかもしれませんね。

そうですね、「戦略設計」をきちんとしないままECをスタートすると、
なんとなく売れてはいるが以下のような問題が起きることがあります。

・薄利多売
・価格勝負から抜け出せない
・いつまでもリピーターがつかない


このような状態は、本来の企業や商品の強みを発揮できないまま商売を続けている状態ですので、このような「違和感」を感じたら、戦略を疑ってみる必要があります。

「本当は何を売りたいのか」「どんな人に買って欲しいのか」を、改めて考えてみることも重要かもしれませんね。

編集後記|イエティママより

今回のお話を通して強く感じたのは、
ECは“正解を当てにいくもの”ではなく、“自分たちの正解を作っていくもの”なのだということです。

イエティママの注目ポイント

  • 「成功事例」をそのまま持ち込んでも、必ずしも成功しない
  • 立ち上げ初期のECは「売る」よりも「検証する」が先
  • 広告は集客装置ではなく、検証装置として使うという視点
  • 企業が本当に売りたい商品を軸に設計し直したこと
  • 戦略よりも難しかったのは「信じ続けてもらうこと」

売れている誰かのやり方を真似ることは、一見近道に見えます。
けれど本当に強いECは、その企業にしか語れない強みと、検証を積み重ねた戦略から生まれるのだと改めて感じました。

違和感を放置せず、立ち止まり、設計を見直す。
それは遠回りのようでいて、実は一番の近道なのかもしれません。

売上アップしている店舗は何をやっている?自社EC売上アップの施策大公開!【第1部 集客編】

お申し込みいただくとすぐにご視聴いただけますので、ぜひご活用ください!

今回のウェビナーは、以下の3部構成となっており、EC売上アップの3要素について、わかりやすく解説、具体的な改善施策もご紹介します!

第1部 集客編(配信中:2025年4月末まで → 2025年8月末まで
第2部 CVR編(配信中:2025年6月末まで → 2025年8月末まで
第3部 単価編(配信中:2025年8月末まで)

第1部 集客編の詳細

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こんな方におすすめのセミナーです

  • メルマガ、LINE、やった方がいいのはわかるけど、具体的には何をしたらいい?
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こんなことが学べます

  • 売上の公式をおさらい
  • 誰を集客するかによってCVRや単価が変わる
  • メルマガ、LINEのポイント
  • 指名検索のSEO対策
  • 広告初心者向けのポイント:「どんな人」を「どこに着地させる」か
  • 広告上級者向けのポイント:広告の間接効果について

講師紹介

funada

舩田 美希(ふなだ みき)
株式会社へノブファクトリー
代表取締役/WEBコンサルタント

大学卒業後、放送事業会社にてWEB担当者として音楽系オウンドメディア企画立案などに従事。2012年ヘノブファクトリー入社。WEBマーケティング全般を専門領域としながら、ECサイト・サービスサイトの改善・効果UPを幅広く支援。その後、通販化粧品メーカーにて戦略・マーケティング責任者を経てへノブファクトリーに再度Join。様々な業種・商材のWEBマーケティング戦略の実施と、効果検証を実行する。ウェブ解析士。

村瀬明希(むらせ あき)
株式会社へノブファクトリー
取締役/WEBコンサルタント

大手プロダクトデザイン企業にてパッケージデザインや広告デザインを手掛けたのち、ウェブの世界へ。持ち前の情報設計スキルにより数多くの企業のサイト改善に貢献。ジャンルを問わずサイト運用、サイトリニューアル等で戦略設計、実行までをまるっとご支援。成果を上げる情報設計に力を入れている。セミナー講師としても活動中。

配信詳細

開催形式:録画配信(お申し込みいただくと配信URLをお送りします)
配信期限:2025/8/31(日) まで
視聴費用:無料

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